本当の輸血の種類って知っていましたか?
出血がある程度予測できる手術で術前に患者自身の血液を採取し、術後に輸血する方法。採取した血液は4℃で保存しておく。採血した後は鉄剤やエリスロポエチンを投与し、造血を促進させておく。詳細を以下に述べる。
採血してから本人に貯血した血液を返すまでの手続きを貯血式自己血輸血という。以下に採血の手順、保管に関する諸問題、自己血輸血の際の注意点などを述べる。
採血に関しては単純に採血していく方法のほかに、過去に採血したものをいったん戻し輸血して、それより400ml多くの採血をしていく方法などがあり、その際も細かな手技上の違いがあるが、血液センターが供給する同種血の安全性が高くなった今日、3回の採血を超えて、特殊な手技で採血することは今日一般には行われなくなった。即ち、貯血式自己血輸血は1200mlが上限だと考えておいて良いだろう。これには、保存される血液製剤が低温でも増殖するバクテリア(エルシニア等)に汚染される事を防ぐためである。
採血前から貧血がある場合の自己血貯血の分量と限界は医療施設ごとに貯血に割くことのできる人員の数と熟練度などによって異なってくる。貧血の際には貯血の一週間前からエリスロポエチン製剤を使うことが可能で、貧血が認められない場合には最初の採血の後に投与する。鉄剤は経口的に投与する方法もあるが、筆者は経静脈的な投与を好む。消化管症状を避けることが出来るからである。体内の鉄が不足していると、エリスロポエチン製剤の効果は半減する。
採血方法としては、皮膚表面の汚れをアルコール綿などで清拭して、ポピドンヨードで消毒、ハイポアルコールでポピドンヨードを脱色した後、採血用針を血管内に穿刺して採血する。自己血輸血用の採血は、ボランティアからの採血の際のような手馴れた職員ではなく、不定期に採血に借り出される病院職員であることもまれではないので、採血の際の失敗なども散見される。院内のマニュアルなどで、二度刺しは禁止するなど採血に伴う血液の汚染を避けるように細心の注意が必要である。
採血した血液の貯蔵の際に他人の血とすりかえられるようなことがないような管理体制も必要であろう。そのために、血液バッグにラベルがはがれた時の用心に直接患者名、採血日などを記入しておき、さらに必要事項を記入したラベルを貼付するなどの注意も要求される。保管は全血で保管するか、濃厚赤血球と血漿に分離して保管するかで、自己血を輸血する際のそのやり方と、効果に差が生じる。全血で保管する場合は、血液中の凝固因子、血小板などは生物活性がなくなるので、酸素運搬能を補強、補充するという目的で使うことになる。一方、血球と血漿に分離すると、出血の比較的早期に赤血球の輸血によって酸素運搬能の補強、補充を行い、外科的出血がコントロールできたあたりで血漿を輸血することにより、止血機能を補充するといった、同種血輸血の場合と同じ使い方が出来るので、容量の過負荷になることを心配する必要が減じる。
引用『ウィキペディア(Wikipedia)
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